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「川辺川ダム」を考える住民大集会

2001年12月9日  主催:熊本県

川辺川ダムについてもう一度考えあうための住民集会が現地の相良村で開催されました。
このような集会は熊本県としては異例の開催です。
川辺川ダムについて、いまだに県民のコンセンサスが
得られていないとする潮谷熊本県知事の働きかけで実現しました。
世論調査でも県民の過半数が反対し、
流域の住民、漁師も反対している目的の無い巨大ダム、川辺川ダム。
ダムに頼らない治水が可能であるか、について専門的な討論が展開されました。


会場の相良村体育館には3000名が参加しました。


ダム推進の人も反対の人も一同に集いました


ダムが必要ではなく「ダム工事」が必要なのでは?


マスコミも総動員、宇宙基地みたいになった集会場所


ダム反対(左側)と国交省側(右)で公開討論


最初にダムありき、国交省の見解は終始変わらなかった


なんと、堤防のかさ上げをするとこんな高さが必要だと、
堤防に見たてた発泡スチロールの壁が視界をさえぎった。
国交省の念の入った演出に会場から失笑が...


ダムは作らなくても部分的な河床掘削、堤防の一部かさ上げや遊水地の
確保で治水は可能と述べる「川辺川研究会」のメンバー


熱心に討論に聞き入る潮谷熊本県知事


川辺川で生まれ育って70年、農民はダムの水は要らないとの発言。


満身の想いで川辺川の大切さを訴える漁民


”苦渋の選択”を言い残し、五木村村長は集会途中で会場を去られた。
このとき、ダム推進派の人々が一斉に退席。


ダム推進派の人々の突然の退席にたまりかねて
「まだ集会は終わっていません!残って討論に参加してください」と訴える県知事。
しかし、推進派の人々は帰ってしまいました。


市民からも川辺川ダムに対する疑問の声が次々と


国交省の態度に対する憤りで会場は溢れました


治水、利水、発電、あらゆる面から疑問がますます深まった川辺川ダム。
国交省はダム建設の説明責任を果たしていないことが明らかになりました。
国交省の見解の根拠となる重要なデータも当日初めて
公開されるという、住民無視の姿勢も問われました。
やっと川辺川ダムの是非についての検証が始まったばかりです。

関連リンク→ 4000億円の川辺川ダムはいらなーい!県民パレード&集会

文と写真:おおはたやすお
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